地曳秀峰老師インタビュー 柔拳への道

形意拳とは

地曳秀峰老師 


一撃必殺という異名を持つ形意拳は、単純に見える動作の中に、大きな威力が秘められています。
攻撃的にも見える拳ですが、勁力(気の力)を用いた中国柔拳を代表する武術のひとつです。

その原理は、気の哲学=陰陽五行思想が根本となっており、霊山の仙人が守ってきたと言う伝承の軌跡をそこに垣間見ることができます。

形意拳の代表的なものとしては、12の動物の戦い方の特徴を、その拳に表したという「十二形」、また陰陽五行説に基づく「五行拳」などがあり、その他にも、剣や刀、槍や棍など、数多くの武器法も伝承されています。

当連盟には、中国・西安にほど近い霊峰・終南山を発祥の地とした終南門派の技が伝承されております。

当連盟は、名門・中華武術国際誠明総会の日本支部でもあり、宗家の王福来老師と会長の黄淑春老師を年に3~4回招聘して、特別講習を開催。貴重な技を名人の先生方から直接ご指導いただいています。

形意拳の歴史

地曳秀峰老師


形意拳(けいいけん)の開祖は、南宋時代(1127~1279)の勇将・岳飛(がくひ)と言われており、明代(1368~1644)の武将・姫隆豊(きりゅうほう)が中興の祖としてこの拳法を体系化し、広く普及させました。

姫隆豊は拳技と大槍術に長けていましたが、終南山の仙人(道教の隠士)に行き合い、岳飛の秘伝「王拳経」を学んだと言われています。

この中には、五行・連環・龍・虎・鷹・蛇・熊・燕・鶏・馬・猴などの形が伝えられており、それぞれ動物をかたどっていたので、「形意拳」と命名したことがそもそもの由来と言われています。

金仁明著『図解形意母拳』によると、形意拳は姫隆豊以後、弟子の活動によって分派していますが、当連盟では、保守派と言われる系統の形意拳をお教えしています。

その系譜は、李洛能(りらくのう)―劉奇蘭(りゅうきらん)―張兆東(ちょうちょうとう)―王樹金(おうじゅきん)―地曳秀峰名誉会長となっています。

高い健康効果

地曳秀峰老師


いかにも武術的な動きの形意拳ですが、その健康効果は大変高く、基本の五行拳は、陰陽五行の中国医学の思想が取り入れられており、それぞれの型は五臓六腑に作用しています。

以前、テレビ番組の取材に協力した際、長年形意拳を練習している当会員さんの骨密度の値が、素晴らしい結果で、専門家も驚かれていました。60~70代の女性達が、20代の数値を示したのです。

教授内容

形意五行拳、形意十二形、五行相生拳、連環拳、四把、八勢、十二横捶、閃電手、雑式捶、雜式捶(二路)
形意剣、二十四拐、形意棍、五郎棍、形意槍、純陽剣、七星刀 など





当連盟では、太極拳を習得した方に、形意拳、さらに八卦掌(はっけしょう)をお教えしております。 これは、まず太極拳の練習を通じて力を抜いて「気」の流れを良くし、中国柔拳全般の動きに精通する基礎を学び、形意拳では、太極拳で培った勁力と発勁力をさらに高め、八卦掌で気のエネルギーを用いた緻密な戦い方を身につけるためです。

動画紹介


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